【カレル橋】チェコ•プラハ
カレル橋を、旅人の花道に見立てて
プラハの春だという。
土産物屋と似顔絵かきと大道芸が
橋の上を占領して、
とどこおりがちな人の流れは
ところどころで渦さえ巻いている。
操り人形の大立ち回りに目を奪われて
いっとき、足を止めようものなら、
怪奇と幻想の世界に引き込まれて
帽子が回ってくるまで見続けてしまう。
その脇で、エアーブラシを使って
マシュマロのような似顔絵を仕立て上げる画家の技も
同じ魔法のようなものだが、
次から次へとくり出される不思議に立ち合っていると、
旅人は、橋を渡って
丘の上のプラハ城を訪れることなど
忘れてしまいそうだ。
首尾よく、城に辿り着いたとしても、
今度は、黄金の小道と呼ばれる
虹色に塗り分けられた古長屋の袋小路に迷い込んで
別の妖しい夢にとりつかれてしまうに
違いない。




















